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2012年11月13日火曜日

優しく天気を教えてくれるアンビエントディスプレイ「Tempescope」を作ってみた

2015年9月30日にクラウドファンディングを開始します。キャンペーンページはこちら


ですので以下の内容は少し古いです。詳しくはTempescopeプロジェクトページをご覧ください。

はじめに

最近気象予報の勉強をする中で、日常生活で天気予報を知る手段について考えるようになりました。
明日の天気を知るためには気象庁のページを調べたり、ニュースの時間を待ったりなど様々な手段が現在でも用意されていますが、
「窓の外を見てみる」ぐらいの簡便さで明日の天気も分かればいいのになぁ、と考えて始めたのがこのプロジェクトです。

天候を小さな箱に再現し、インテリアの一部としてそれとなく明日の天気を教えてくれる(ことを目指した)Tempescopeを紹介します。



従来技術

多分こういった先人達から発想を受けた気がします:
  • 天気図つ- @endorno, @yuki_B, @include_bababa
    • クックパッドの24時間コンテスト入賞作品、明日の天気予報を光で再生してくれる素敵なオブジェ。
  • cryoscope- Robb Godshaw
    • 外の気温を「再生」してくれるオブジェ。触ると外の気温が分かる。超おしゃれ。
  • Rain Room- Random International
    • 雨が降り注ぐ部屋。入っている人の位置を検知して、雨が人にあたらないように制御するっつー素敵なアート。スケールが違うけど、天気を室内に持ってくるという意味では同じ。
  • 箱庭盆栽
    • 大自然をミニチュア化して、自分の制御出来る形にして上から眺める、というところの面白さのルーツはこういうとこですよね。

作成イメージ

箱庭的な感じで箱の中に雨、雲などのリアルな気象状況を再現し、PCやスマホ経由で制御できるようにすることで天気予報を再生したり、その他のアプリと連携させる。
それぞれの気象状況はこんな方法で再現する:
  • - 水中ポンプで水をくみ上げて、上から降らせる
  • - 霧発生装置
  • 日照- フルカラーLEDで日照量や、夕焼けの色を再現
  • - LEDを点滅させる。(放電とかバチバチ出来ないだろうか。。?)

開発

材料
合計:¥7063

構成
Tempescope(塗装前)の構造
右図のような構造。
下部ケースに水が溜まっていて、水中ポンプと霧発生モジュールが浸かっている。上部ケースにはポンプに繋がったチューブとLEDが入っており、ポンプが駆動すると水が上部ケースにくみ上げられ、開けられた穴を通じて雨が降る仕組み。

  • 曇り下部ケースの霧発生装置を駆動しただけでは、霧がシャンプーボトルまで達しない(空気の流れ自体はないため)ため、どうにかして下部ケースの内圧を上げる必要がある。5Vで動くファンも実験したのだが、パワー不足のため使えなかった。結局手元に転がっていた外部電源のエアーポンプで空気を下部ケースに送り込み、内圧を上げて霧をシャンプーボトルまで送り込む方式にした。これは騒音が大きく、外部装置も大きくなるため次回は霧発生装置を上部ケースに置くことも検討したい。ちなみに曇り状態が解除されたあと、一分ほどエアポンプを駆動させておき、霧を流すという制御もしている。
  • :水中ポンプのみを動かし、上部ケースに水をくみ上げて雨を降らせる。
  • 日照:フルカラーLEDの色と輝度を変化させて、昼と夜、夕焼けなどを表現する。(動画00:13)
  • :フルカラーLEDをランダムにフラッシュさせる(動画00:05)
ポンプ2種、霧発生体はSSR経由でArduinoから制御される。

作った
  • プロトなので、ケース類は超適当に接着した。
  • 水をかぶる部分は若干気を使って、風呂用の充填材等で固めた。
  • 回路は適当。AC回路だけは露出部がないように固めまくってプラケースに納める。
塗る。
塗装完了。100均臭は簡単には消えない。
電子制御関係は全て100均のクリアボックスに
納めた。AC電源の回路だけ二重に保護。



























完成。本棚にだって置けるよ。













ソフト:Arduino側
シリアルで雨の有無、雷の有無、照明の具合などを受け取ってコントロールするだけ。特に難しいことはない

ソフト:PC側
今のところ2つのアプリを作った:

  • 明日の天気再生アプリ
    • WundergroundのAPIで現在地の次24時間の天気予報がとってこれる。これに基づき一日の天気をTempescopeで再生。
  • 世界の天気アプリ
    • 地図上の位置がクリックされると、Wundergroundから位置情報に紐ついた天気をとってきてTempescopeに送る。
    世界の天気コントローラ © OpenStreetMap contributors


で、この動画みたいになります。



考察とか今後やることとか


  • アンビエントに天気を知る、という意味では目的は達成出来ている。インテリアとしても結構素敵だと思う。ただ、いくつかの細かい問題のせいで常時ONにしておくには至っていない:
    • 動作音がうるさい。雨降らせる時ポンプが空回りしてビビる。
    • 外部装置がでかい。
    • 水とAC電源を扱う装置なので、目を離すのが怖い。
  • アプリとして、色々作ったら楽しい気がする
    • デジタルフォトスタンドの隣に置いて、表示してる写真を撮影したときの天気を再生するとか
    • Skypeで話している相手の天気を表示して、「一緒に居る感」を出すとか
    • ずっとサイパンの天気を再生しておいて、海行きたい気持ちをもてあそぶとか
  • 雪も降らせたい! →水凍らせる?霧使って疑似雪みたいなの出来ないかな。
  • 稲妻バチバチ出したい! →アーク放電!
  • 風吹かせたい! →空気吹き込むだけだけど、雲や雨が無いときの表現は難しい。
  • 今のところ雲量や雨量の制御はしていない。雨量は簡単だが、雲量は難しい?出てる霧の量をセンシングする手段を設けないといけない?
  • 小さくしたい。できればUSBだけで動かせる装置にしたい。
  • ¥7000はちと高い。Arduinoは実際は色々安い代替があるし、エアポンプは要らない構成にも出来るので、もう¥2000ぐらいは安く出来る。誰か初号期買い取ってくれたらもっと安く作れるよ。

以上。
ken 12/11/13

3 件のコメント:

  1. monogocoroというサイトを運営してる田中と申します。
    monogocoro.jp
    とっても興味深いプロジェクトで、誠に勝手ながら、このプロジェクトをご紹介させていただきたいと思います。
    不都合などあればお伝えください。

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    返信
    1. ご紹介頂ければ幸甚に思います。
      ありがとうございます。

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  2. 日本でしかためしていないのですか?

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